episode20
声は、喉から生まれた後に体のいろいろな場所で響いてから体外に出され、他人の耳に届きます。
このとき、体の形を変えることで、声の響きを変えることができます。歌う時は、この動作をすることで声質をコントロールします。
体は歌を演奏する“楽器”です。つまり、音を生む、響かせる“モノ”であるというイメージを持ってみましょう。
同じ音でも、それが鳴る場所によって響き方は大きく異なります。
例を挙げます。あなたが「オーイ!!」と大声を掛けたとしましょう。そこが小さい部屋なのか、大きい部屋なのか、屋外なのかで響き方や聴こえ方がかわってくると思います。
学校の体育館、グラウンド、お風呂の中、トンネルの中、エレベーターの中、山の頂上…etc. 想像してみましょう。それぞれに音響の特徴があります。
また、部屋の大きさだけでなく壁の材質や形によっても音は変わります。
レコーディングスタジオの壁は、音の反射を抑える吸音が施してあります。スピーカーから出る音に変化を与えないための処置です。
話を戻すと、ボーカリストの体も音を鳴らす“場所”です。知識として、これを覚えておきたいところです。
出したい声を出すにはどうすればいいのかを研究するとしたら、顔の表情や口の開き具合、口の中の形、顎や首の筋肉の力の入れ方、喉の形など、発声に関わる様々なパーツを、今どう動かしているかを知ることが大事です。
音の鳴る場所の体積や硬さ、形を変えることで、声に表情の変化を付けることができるのです。
体の形と出したい声は人それぞれですから、それぞれの発声を見つける必要があります。
こうすればこの声が出る、というデータ収集を日頃からしておけば、いざその声が出したい場面がきた時に思い出せるというわけです。
具体的な研究法としては、いろいろな声の出し方を試しながら録音してみたり、指の先で頭や鼻の骨、お腹など、体の各所に触れながら発声し、響き方を探ってみるなどがあります。
自分という楽器がどの部分でどう鳴っているのか、チェックしてみてはどうでしょうか。
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